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スーパーセブンの記憶(3)

スーパーセブンの記憶(3)
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この記事は、過去にわたしがクルマを借りたときの話です。わずかな写真で振り返るので、写真が少なめなことを先にお詫びします(今だったら写真たくさん撮るんですけどね。。。)。

現在、残念ながらこのクルマのレンタルは終了しております。また、昨今の外出自粛中の話でないことを添えておきます。

前の記事から続きます。

刺激的だが儚い時間。

一時間もしたら。

都市高速に乗り、日差しを浴びながら走る。トンネルの中で見上げれば、普段は存在を気にすることもない天井が迫ってくる。

アクセルを少し踏み足す。「Bavavava…!」排気音がトンネルの中に響く。背中がクッ、と押されるように加速する。あくまで、ノンターボの自然な加速。でも、肌が外気に触れているからか、風をダイレクトに感じているからか、まるで自分が俊敏になったかの如く加速してゆく。

メーターを見る。スピードはあくまで制限速度内。それでも、自分が大それたことをやっているような感触に襲われる。そしてそれを凌ぐ解放感。クルマを自分で操るということは、つまりこういうことなのだと改めて思う。

顔は冷たいが、頬は緩みっぱなし。

長い直線をひたすら走り、時に目線ひとつで車線変更を繰り返し、橋を越えると次のパーキングに着く。運転が楽しい。降りるのももったいないような感覚だが、正直、気持ちの昂ぶりに自分がついてこられない。

パーキングに入る。クルマ好きがそこそこ集まっている中、注目を集めながら駐車スペースに停める。慣れない挙動で足を引っ掛けつつもクルマから降りる…這い出すといったほうがよかったかな。とりあえず、自分がオーナーではないことは周囲からもバレバレで、ちょっとみっともなかったかな。

パーキングでのお話。

近くの人に早速声を掛けられる。「わナンバーなの?」「そうなんですよ…」こちらも、気持ちが高ぶっているから次々にこたえる。借りたときはヤバいものを借りてしまった。ところが慣れてくるうちにどんどん楽しくなってきた。時間単位で借りることができる。借り方は、こうこうで。

一瞬だった、3時間。

そのあとのことは、実はあまり記憶に残っていない。パーキングに着いた時点で残り時間は半分を切っていた。ならば、ひたすら無心でこのクルマを味わいたい。結局、残り時間ギリギリで元の場所に戻った。

無事に帰れてよかった。私はクルマでの外出から戻ると、そう思うことが多い。しかし今回は、心からそう思った。このクルマを無事に返せてよかった…。

また、乗りたい。心からそう思えるクルマだった。

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SpecSheet

車名:ケータハム 型式:不明 原動機:K38715 排気量:1.79リットル

長さ:320センチ 幅:158センチ 高さ:112センチ 重量:530キロ(!)

前前重量:270キロ 後後重量:260キロ(管理者注:重量配分51:49)

原動機最高出力回転数:7500RPM(以上、車検証情報より)

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