2024 NOS2デイズの話(前書き1)
- 2024.02.25
- 場所紹介
やっと報告がスタート(おそい)
三連休で少し余裕が??
前回は時間稼ぎ盛り上がらない投稿で申し訳ありませんでした。
やっと余裕が出てきました。ゆっくりになりますが、2024年の「NOS2デイズ」ご報告を始めましょう。
前回紹介した、スカイラインについて。
前回、3台のR31スカイラインの画像を載せました。この3台は、似て非なるものなんですよ。
今日はこの話から。コレは、R31スカイラインを中心に扱っている「R31HOUSE」さんの出展です。
言わずもがなですが、「シバタイヤ」の発売元でもあります。
1台目「トミーカイラ M20」
濃紺を纏った3台のスカイライン。すべてベースのR31(GT-S)に手を入れたものですが、その手法が異なります。
これは「トミーカイラM20」トミーカイラの手によって、チューンを受けて世に出たマシンです。
190馬力だったベースモデルを220馬力までチューン。トミーカイラはこれを「調律」と呼びました。調律…チューニングの適切な和訳として、度々出てくる言葉ではありますが。
トミーカイラM20の頃の改造車事情は、今よりも制約が多かったのです。
その中で、トミーカイラは「日産の全面協力」を得る事で、文字通りR31スカイラインを調律して世に出しました。
街乗りも可能、メンテナンスもディーラーで受ける事が出来る。今でこそ多少いじったクルマをディーラーで見てもらう事は可能ですが…
当時の車両価格は340万円といわれています。
確かに純正のスカイラインと比較すると高価、さらにチューンドの価値観も根付いていない時代ですから、台数はあまり出なかったようです。
それでも、メーカー・ディーラーのメンテが受けられる「チューンド」を世に広めたメーカーとしてのトミーカイラは、その後訪れるチューンドを許容する世の中の先頭を行っていたのだと思います。
2台目「トミーカイラ M30」
並んで展示されていた、同じカラーを纏ったクルマ。これもトミーカイラの手によるマシンですが、搭載されているエンジンが異なります。
「日本にメーカー設定がない」エンジンを搭載しているんです。
エンジン形式名「RB30DE」
豪州用に用意された3リッターシングルカムのエンジンを、RB20ヘッドを用いてツインカム化。
エンジンの様子を比較すると、こちらはエンジンの全高が高い事が判ります。
(タワーバーが装着できない)
また、ターボが装着されないため、補器類に違いがあります。
最大出力240馬力、トルク30キロ。トルクは5キロ以上上昇しています。
昭和の時代は、3ナンバー(2リッター超)の税金が強烈に高く、2リッターを超えるクルマには不利な環境でした。
その為、日産も2リッターを超えるエンジンをスカイラインに与えてはいなかったのかもしれません。
価格580万円。バブル以前の景気で、やはり多くの台数は出なかったのかなと思います。
3台目「GTS-R」
このクルマはご存じの方も多いと思います。
日産が当時のレース活動に参戦していた、「グループA」カテゴリのホモロゲーション取得の為、800台を生産したとされる限定車。市販のスカイラインにNISMOが手を入れています。
スペックの変更は大きくないながら、ブルーブラック色を纏い、空力パーツを変更し登場したスカイライン。
エンジンの特性は大きく違うといいます。乗りやすさよりも性能を発揮するための「素地」としての能力を優先し、低回転のトルクが低く、ターボが作動すると急激にトルクが盛り上がるようなクルマ。
洗練はされていないかも知れませんが、そこには確実に「サーキット」を目指していたスカイラインの姿が、鼓動があります。
トミーカイラのエンジンを見てみる
トミーカイラの両者、外観は近しいながら、エンジンのアプローチとしてはかたや排気量を上げる・かたやターボデバイスを使うという異なる方法が取られています。
この2者のエンジンをちょっとだけ比較してみます。
3リッターエンジンをツインカム化したスカイライン、M30のエンジンはターボではなくNAです。
その為エキゾースト部分がすっきりしていて、エキマニがこのように良く見えます。
性能も、カリカリのチューンドというより「余裕を持たせる排気量アップ」という感じなのかなと推測します。何しろ試乗などできないので…
外観は類似性が多いながら、エンジンの考え方は異なるM20。こちらはターボの力を発揮させてノーマル比30馬力を実現しています。
ECU変更・エキゾーストの変更・カムプロフィールの変更。コレだけ手を入れても、純正の使い勝手を損なわない(コレも乗っていないので、エンジンの脈動などは判りませんが)
トミーカイラの考える「チューンド」は尖った性格のものではなかったのだと思われます。
R31スカイラインという存在
R31スカイラインは、R30の後継で、その後継がR32であった事、R31登場時に2ドアを出さなかった、ハイソカーによっていたなど、一時期は敬遠される事もあった世代でした。
それでも、R32で開花した技術のベースであったり、RBエンジンを搭載した初めてのスカイラインとして、戦績はそこまで良くなかったかもしれませんが、グループAにも参戦して、レーシングスカイラインの看板も果たしています。
R31界隈がココまで盛り上がって、今や人気車の一端を担うようになったのには、「R31HOUSE」の尽力は大きかったと思います。
ところで…90年代後半当時、同じように不遇の扱いをけていたクルマがある事を皆様ご存じですか?レースイメージがあり、出来は決して悪くない。しかし…
それは…
次回もNOS2デイズの話をしてゆこうと思っています。お楽しみに!
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