トヨタ産業技術記念館を訪ねる(1)
- 2023.10.14
- 場所紹介
館内に入ります
企業の展示施設の紹介ですが、宣伝の意図はありません。皆様のご参考になれば幸いです。
前回からの続きです。
館内は大きく分けて2つの展示内容。
館内は、かなり広い印象です。(トヨタ博物館ほどではないけど、それでも見応え十分)
お土産などを売るスペース、催し物ができるスペースなどがあり、そこは入場券不要で入る事が出来ます。
展示エリアは、「織機」関係と「自動車」関係に分かれています。
ホールの中心には、大きな機械とここのミニチュアがあります。この時点で、ここは2時間やそこらじゃ見切れないな…と気付いてきました。
入場する
さあ、入場です。入場料は大人一人500円。年間パスポートもあり、1,200円です。
まずは、「豊田自動織機」の「自動織機」部分、行ってみましょう。
想像以上の広さにまずは圧倒
中に一歩足を踏み入れると、そこは想像以上に広い展示スペースに、様々な機械が整然と配置されています。
このように、様々な機械があり、デモで動くものや、最近の機械は実際に稼働している様子を説明してくれます。
2枚の写真から、かなりの大きさであることが伝わるでしょうか?
右側(2枚目)の機械は実際に稼働している様子を見せて頂きました。画像データを取り込むことにより、色の異なる複数の糸を用いて模様(写真など)を編み上げる事が出来る、とのことです。2枚目の下にある仕上がった生地の図柄は、編み上げで出来たものです。
わたしは、旗や幟などで布素地に印刷する技術は知っていましたが、印刷ではなく編み上げてゆくという工程を初めて見ました。
それもデータを取り込んで編み上げるというのは、かなり新鮮に感じました。
また、かつての機械を組み立てる「ライン」が再現されていました。
織機の機械を組み立ててゆく様子は、自動車のラインと割と似ているなと感じました。
ここまで駆け足で見て既に30分。こりゃ大失敗だな、もっとゆっくり見たかったし、写真も撮りたかったし…
本当に、本当に残念に感じながら、自動車の展示に移動しました。
トヨタの考える「自動車づくり」とは
とはいえ、こちらもかなり駆け足になってしまったのが残念ですが。
最初のエリアは、トヨタがどのような時代背景で、どうしてクルマ造りの道を選んだのか、が説明されています。
トヨタのものづくりで考えられている事のひとつ。
それは、昨今、ISOなどの「品質管理」という概念がプロダクトに根付くずっと前から、QC(クオリティ・コントロール)の思想や手順が盛り込まれている、という事です。
かなり驚きました。自動車に限らず、ものづくりの黎明期は「その製品が出来るかどうか」がまず重要であり、そこからの成長・成熟過程でQCは育ってゆくものと認識していたので…
トヨタの歴史の紹介。それは、トヨタがQCに取り組んできた歴史の説明に繋がってきます。
数値管理の実例をひとつ
返す返すも、本当に時間が無かったことが悔やまれます。
わたしは、モノづくりの中でQC(品質管理)は重要であるという認識で仕事をしているので、その部分の興味が非常にあったのですが…もっと見たかったです。
慌ただしい中で、なんとか写真に収められた僅かな展示物ですが、紹介します。
「ショア」という単位をご存じですか?これは、物の硬さを示す数値で、わたしが知る範囲では
「エアロパーツなど鋭角な部分は60ショア以下の硬度とする」などと保安基準にも出てくる単位です。エアロパーツの場合は保護のため柔らかい方に規定を設けていますが、自動車の部品…それも、強度を必要とする部品は、数値など明確な形で、強度が担保できると安全です。その為に、硬度計で素材を測るという事を行っていました。
この機械は、対象物が、強度を担保するに十分な硬度を持っているかの検査で使用されたようです。
このような検査器具の説明、展示も多くされていて、トヨタは「品質管理」という観点から、品質を上げ、不良率を下げ、評価を勝ち取っていったという歴史が垣間見えてくるのです。
ここまで駆け足で見てきましたが、まだまだ先があるんです。
長くなりますが、次回に続きます。
場所などの紹介
下記にリンクを貼っておきます。(じっくり読みこんでからの訪問を強く推奨します)
下画像はスマホ画面をキャプチャ(埋め込みができなかった為、HPの雰囲気をお伝えします)
地図も貼っておきます。
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