スーパーセブンの記憶(2)
- 2022.11.23
- 試乗・レンタカー
この記事は、過去にわたしがクルマを借りたときの話です。わずかな写真で振り返るので、写真が少なめなことを先にお詫びします(今だったら写真たくさん撮るんですけどね。。。)。
現在、残念ながらこのクルマのレンタルは終了しております。また、昨今の外出自粛中の話でないことを添えておきます。
気弱な気持ちはアクセルで
乗車15分で、早くも後悔?
今まで、多少の変なクルマでも余裕をもって運転することができるという自信があった。さすがに免許の及ぶ範囲であったが、それが例えば2トン車でも、キャブオーバータイプのバンでも、もちろん多少大きい車でも。
だけどこのクルマ、根本的に何かが違う。音の大きさ、操作特性のシビアさ、ダイレクト感。それは本来、好きなもののはずであったが、正直、「やりすぎだ」と思った。
人気のまだ少ない大通りに出た。弱気になる気持ちを抑えて、まずは高速を目指す。借りている時間は3時間。まずは、思いっきり楽しむ。後悔するのはそれからだ。
とはいっても、戸惑いながら。
このクルマ、ウインカーはトグルスイッチで、キャンセラーなど当然ついていないので、自分の意志で点灯し、忘れずに消灯しないといけない。ほかにもいくつかのスイッチがあるが、すべてピクトグラムなどなく、単純なスイッチ。
何から何まで試されているようなこのクルマを、ギクシャクさせながら高速道路のランプに連れてゆく。都市高速の短い合流車線では、アクセルを強めに踏まねばならなかった。「Bow!Brooow!」豪快な音を立てて、本線に合流。
滅茶苦茶な感覚…でもこれが!
オープンカーはカプチーノで経験済。風の巻き込みがあることはわかっていたが、このクルマのそれは全くと言っていいほど別物。都市高速の段差を思いっきり拾う。ステアリングはクイックどころではなく、それこそ目線を移動すればクルマの向きが変わるほど、クイックなクルマだ。
常識で考えたらとんでもない。メガネは飛びそう、髪はぐちゃぐちゃ。荷物なんか置いておける感じではない。運転しながら飲み物なんて、とてもとても。
ただ…気が付いたら無心で運転している自分がいる。
普段は、気に入った音楽を掛け、熱い寒いで空調を操作し、ドリンクホルダーに飲み物を置く。そんなことは何もできない。
ステアリングは重い。アクセルに呼応したエンジン音は炸裂系の音で正直、喧しい。5月でも顔に刺さる風は痛く、日差しすら容赦ない。
運転って、こんなに刺激的なもの?
それでも、心の底から「運転って楽しい」と思える自分がいる。正確には、後から振り返った時に、音、振動、風、日差しの強烈さと合わせて「運転の楽しさ」を強烈な印象として、思い出す。クルマを趣味にしていてよかった。こんなクルマに乗れるのだから。そんなことをまじまじと考えさせる、そんなクルマだ。
つづく
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