NOS2デイズ 2026(3):預けられる場所があるということ
今年も横浜で、たくさんのクルマと出会いました。
会場に入ると、背筋が少し伸びる。
どこか懐かしく、かつてのわたしが見た光景。
そして、それは今のわたしにもつながる道。
今年も、この場所にやってきました。

毎年2月頃開催される、ノスタルジック2デイズ(以下NOS2Days)。
今年も、色々な方とお話が出来てとても有意義な一日を過ごしました。
今回も、その様子をわたし視点でお伝えしてゆきます。
※本記事を含む本シリーズの記事の中では、「企業・団体等の取り組み」の紹介をしています。
これは「管理者の個人的な興味」にて掲載を行っています(「広告」ではありません)。
NOS2Daysとは
ノスタルジック2デイズ(Nostalgic 2days)は、国内最大級のクラシックカー文化の祭典です。
そこには、国内外の旧車、レストアショップ、パーツメーカー、関連グッズなどが一堂に会します。
車両展示だけでなく、物販やステージイベント、限定アイテムなど、毎年幅広い楽しみ方ができる場所です。
前回の記事では、AE92レビンというクルマを通し、個人がクルマを維持してゆく姿を見ました。
乗り続けること。それは、手入れ、判断の積み重ね。そしてある種の覚悟があると思います。
ただ、同時に思うことーその維持は、本当に個人の力だけで成り立つのだろうか、と。
旧いクルマ故に
旧いクルマに乗っていると、避けて通れないものがあります。それが、電装系のトラブルです。
メーターが動かない。表示がおかしくなる。
そういった症状は、珍しいものではありません。

ある程度であれば、修理は可能です。
例えばコンデンサの交換などは、経験のある方であれば対応できる範囲でしょう。
実際、わたし自身も手を入れたことがあります。
スピードメーターの速度が実測度より遅くなるという症状。
ネットで調べるとこのような症例も多かったので参考になりました。
ただ、それはあくまで一つの対処であって、すべてを解決できるものではありません。
また、一般のユーザーにとっては、そこまで踏み込むのも簡単なことではないとは思います。
わたしが作業をした際も、壊さないか、おかしくしないか、そして本当に直るのかとそれはヒヤヒヤしたのを覚えています。
いい経験になったとは思いましたが、度胸はいる。

実際の様子を探る
では、そうした領域はどうなっているのか。今回の会場で目にしたのは、そうした“個人では届きにくい部分”を支える取り組みでした。

トヨタモビリティ神奈川(神奈川トヨタ)様のブース内で、その取り組みを見る事が出来ました。
こちらのブースでは、今年のテーマとして、電装系部品の復刻が取り上げられていました。
以前からお話を伺っている、復刻.jp様。
今回お話を伺っていた中で印象的だったのは、メーターまわりの修理と再生についての話です。

例えば、電装パーツの故障。

例えば電装系のパーツ故障の際、対応は、大まかに二つに分けられると思います。
ひとつは、基盤部分の修理。
はんだのクラック、劣化コンデンサの打ち替えなど、経年劣化した部分の補修、交換で本来の動作を取り戻すというものです。
この分野は、復刻.jp様はもともと得意としている領域とのことでした。
もうひとつは、物理的な破損。
内部にある、細かな駆動部品。
アッセンブリ供給されている部品が製廃になった場合、たとえば内部の小さなギアの破損など内部が破損すると、修理ができなくなってしまいます。
そういった事象に対して、復刻の技術を用いて、破損した部品そのものを再生する。
そうしたアプローチが取られていました。


動かなくなったものを、対症療法的に動かすだけではなく、各部を確認し、機能させるための修理。
先に紹介したわたしのメーター修理は、原因の一つを除去したもの。
こちらの修理は、全体の確認と問題点の確認を行っています。
その違いは、話を聞く中で感じられました。
依頼方法も大切
そしてもう一つ、印象に残ったのは依頼の仕方でした。
こうした作業は、専門的な知識や判断が必要になります。そのため、個人で直接やり取りするのは、少しハードルが高い場面もあります。
個人的に感じた、このサービスの大きなアドバンテージは、「ディーラーを経由して依頼することができる」事です。
電装品の中には、それが壊れたら車検を断念しないといけないものも多くあります。
しかし普段、クルマを預けている場所から繋がることで、ユーザー側の負担は大きく変わります。
それは、たとえマニア的な知識を有さなくても。


先にも触れましたが、単に依頼された箇所だけを修理するのではなく、全体の状態も見ながら対応していくという話。
長い目で見た時に、トータルでの視点を持っているという事。全体として「どうか」を見る視点。
それは、旧いクルマを扱ううえで、とても大切な視点のように感じます。
旧車維持へのアプローチ
そのような事を考えてゆくと、旧車の維持への見え方が、少しだけ変わってくる気がします。
旧車の維持というと、どうしても個人の情熱、行動、努力に目が向きなってしまうと思います。
実際のところ、現状はそれが大きな部分を占めているのも事実であると思います。
しかしそこには様々な事情があり、そして個人の知識や行動、ノウハウには限界があります。


そういった、個人の「乗り続けたい」という気持ちを、見えないところで支える技術。
そして、それを利用できる仕組み。
それらがあって、クルマは“維持できるもの”として残っていくのかもしれません。
スキなものを、あきらめないための技術や仕組み。
旧いクルマを維持していくこと。
それは、誰か一人の努力だけで成り立つものではないのかもしれません。
手を入れる人がいて、支える技術があり、そして、それを受け止める仕組みがある。
そうした積み重ねの中で、クルマは“残っていくもの”になっていく。


今回の展示を見ながら、そんなことを感じました。
そしてもう一つ、思うことーそうした技術や仕組みも、それを扱う人がいなければ、続いていくことはありません。
次に足を運んだのは、そうした「これから」を担う場所でした。
次回に続きます
次回以降も続けて、「ちょっと古いクルマを維持する為の情報」に話を寄せて、進めてゆきたいと思います。
お楽しみに!
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