NOS2デイズ 2026(4):受け継がれていくもの
- 2026.03.28
- 場所紹介
今年も横浜で、たくさんのクルマと出会いました。
会場に入ると、背筋が少し伸びる。
どこか懐かしく、かつてのわたしが見た光景。
そして、それは今のわたしにもつながる道。
今年も、この場所にやってきました。

毎年2月頃開催される、ノスタルジック2デイズ(以下NOS2Days)。
今年も、色々な方とお話が出来てとても有意義な一日を過ごしました。
今回も、その様子をわたし視点でお伝えしてゆきます。
※本記事を含む本シリーズの記事の中では、「企業・団体等の取り組み」の紹介をしています。
これは「管理者の個人的な興味」にて掲載を行っています(「広告」ではありません)。
NOS2Daysとは
ノスタルジック2デイズ(Nostalgic 2days)は、国内最大級のクラシックカー文化の祭典です。
そこには、国内外の旧車、レストアショップ、パーツメーカー、関連グッズなどが一堂に会します。
車両展示だけでなく、物販やステージイベント、限定アイテムなど、毎年幅広い楽しみ方ができる場所です。
前回の記事では、クルマの維持を支える技術と仕組みを見てきました。
では、これからそれを担うのは誰なのか。
再生への、息遣い
会場に入りすぐのところに、一台の黄色いクルマがありました。
1972年式のホンダZ。
丸みを帯びた、愛らしいたたずまい。


特徴的なリアハッチのガラスから、「水中メガネ」と呼ばれていたクルマです。
しばらくそのクルマを眺めていると、背後に立つ一人の学生の姿に気が付きました。
手にしていたのは、一つの箱。
その中には、錆びて朽ちた鉄の破片が入っていました。

その瞬間、すべてを理解しました。このクルマは、彼らが直したものなのだと。
横浜テクノオート専門学校の学生による取り組みでした。
「絶望」からのスタート
見せていただいた資料の写真には、作業前の姿が残されていました。
それは、正直に言ってしまえば「本当に直るのか」と思うような状態でした。




このクルマを見た時、最初どう思われたかと聞きました。「絶望しかなかった」…
希望への息吹
車両を見ると、昭和60年有効期限の検査証が残っています。
このクルマが歩みを止めた時間の長さが伺えます。
昭和47年登録から13年程の稼働、そして約40年の眠りについたクルマ。
ここから彼らは、このクルマを再び動けるように、手を付けてゆきます。






絶望しかなかったような外観を、切り落とし、削り、置き換えて整えてゆく。
それら一つ一つの工程に、作業者の「手の跡」が刻まれてゆきます。
人の手が繋いでゆく工程。
希望が、現実に
その過酷な過程を想像したとき、感じたのは驚きだけではありませんでした。





絶望のような状態から、少しずつ形を取り戻していく。
希望が生まれ、それが現実になっていく。
そんな時間の流れを、この一台の中に見たような気がしました。
話をしてくれた学生さんは、「本当に大変でした」と笑いながら語ってくれました。
その表情は、とても誇らしげでした。

時間をつなぐこと
クルマの再生には、技術が必要です。そして、その技術を持つ人がいなければ、続いていくことはありません。
今回の展示で見たのは、その「担い手」が確実に育っているという事実でした。
手をかけ、向き合い続ければ、形になってゆく。
そして、その技術も想いも、次の世代へと確実に受け継がれていく。そんなことを感じた、一台でした。

次回に続きます
次回、もう少しだけ振り返ろうと思います。
お楽しみに!
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