トヨタ産業技術記念館を訪ねる(4)
- 2023.11.04
- 場所紹介
クルマの進化の歴史と…
企業の展示施設の紹介ですが、宣伝の意図はありません。皆様のご参考になれば幸いです。
前回からの続きです。
展示物が訴えてくる!
ココで展示されているものは、ほとんどが実車もしくは実車パーツなのですが、その展示に使用している車種がまたイイんです。
壁には1台分のクルマのパネルが展示されていますが、これは凄く見覚えがありますね。。。
この展示には、既に生産廃止になったパーツも少なからずあると思うので、見る人が見たら「欲しい!」ってなると思います。
まだまだ出てくるステキな展示
個々の展示物のマニアックポイントは、こういった「当時物が新品で」展示されている事です。ほかにも…
真っ赤なX90系マークⅡですね。これはちょっと感動します。ほかにも…
先ほども登場した100系カローラですね。恐らくなのですが、展示物を作成した時期と関係が深いのだと思います。
勿論、ボディだけじゃなく。
ココの展示物は本当に面白く、それは、クルマというものがたどってきた歴史、実際にどうやって組み立てられているか、技術のあらましなど様々なものを取り上げており、その中には当然「少し前の歴史」も含まれています。
その「少し前の歴史」こそ、わたしがクルマを覚えて、親しんで言った頃のクルマ達の歴史とそのものだったりするわけです。
わたしが小学生~中学生になるかの頃、カローラに搭載されていた主力エンジン、「3A-U」型エンジンです。実用型のシングルカム、1,500cc。
一部ネタ車的な扱いを受けているAE85ですが、スポーティな2/3ドア車というのもいい物だと思います(この話はネタフリ)。
すこしエンジンの話をしよう
そうなんです、エンジンもココの展示物としては詳しいわけです。例えば…
1G-GTEU型。昭和末期、自動車税の区分は3ナンバーには非常に厳しいものでした。その為、2,000ccのハイスペックなエンジンに需要がありました。
直6を搭載する、ソアラやスープラ、マークⅡ系やクラウンなど。量販モデルは1G-Uでしたが、その上にツインカムの1G-GE。その上には当時のハイスペック全部盛りの1G-GTEUが存在しました。
ほかに、スーパーチャージャ搭載のモデルもありました。
直列6気筒。ツインカム24バルブ。ツインターボ。インタークーラー…。当時は、誇らしげにボディに書かれていたものですね。
先ほどの税制の話ですが、そのためボディサイズだけで3ナンバーになっても税金が跳ね上がったため、当時は5ナンバーフルサイズにこのエンジンが搭載されていた訳です。
80年代~90年代のトヨタのエンジン
もう少し見てゆきましょう。
当時のトヨタでは、直列4気筒のエンジンを複数持っていました。その中でも、スターレットやカローラⅡ兄弟、サイノスやセラ、またカローラの1,300ccなどに搭載されたエンジン。それがE型です。
E型はシングルカムでしたが、80年代後半にツインカム(‘ハイメカ)化されました。トップモデルではターボで武装していましたね。排気量は上は1,500まであったので、当時、1,500は2系統のハイメカツインカムエンジンがあったことになります。
カローラ系や、カリーナ・コロナなどにも搭載された「A型」エンジン、最初の写真は1,600ccです。エンジンの型式では4A-FE。100系カローラの頃のモデルです。2枚目の方は、それより少し前の90系に搭載された「5A-F」。1,500ccですが、先の3Aの後継として登場しました。
ハイメカツインカムとは、トヨタが1980年代中ごろに採用した、今までのスポーツツインカムとは目的を異にした、実用性の高いエンジンです。
それまでは、タイミングベルトで各々が駆動されていたカムをギヤで連動させ駆動。結果としてツインカムとしてはかなりコンパクトなヘッド周りとなり、かつペントルーフ型の燃焼室に4バルブ化が実現、それまでの実用エンジンから大きく進化を遂げたエンジンです。
ヘッド周りからの音を抑えるためにカム駆動ギアはシザーズギア(斜「はすば」ギア)。
最初はキャブレターや集中インジェクション(トヨタではCiと呼んでいた)でしたが、ほどなく電子制御のEFIを与えられました。4気筒だけでなく6気筒の1Gも採用し、90年代を支えた技術のひとつという事ができると思います。
余トヨタはこのエンジンを「ハイメカツインカム」と呼びながら、自車のカタログやステッカー類に「TWIN CAM」の文字は与えませんでした。代わりに、「16VALVE」などの宣伝を行っていました。
このエンジンを搭載したAE91は、ウチでも活躍してくれたクルマです。
A型エンジンといえば。
A型エンジンの中でも、知名度が高いのは、やはりこの型式ではないかと思います。
4A-GEU。トヨタのスポーツツインカムとしていまだに人気が高いエンジンです。ココで展示されているのは、5バルブ化された後のAE101型に搭載されたエンジンです。
わたしのAE92は、この一世代前の16バルブ時代の4A-GEをベースに、スーパーチャージャーで武装した「4A-GZE」が搭載されています。
自然吸気との比較は異なったものになると思いますが、わたしの4Aのイメージは「トルクが太く、回転が力強く上がる」エンジン。
とても良いエンジンだと思っています。
今回は、カプチーノで訪問しましたが、この地には是非レビンで再訪問したいなと思いました。
また訪問して、今度はもっと詳しく見てきたいと思っています。
この話題は今回で終了です。お付き合いいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに!
場所などの紹介
下記にリンクを貼っておきます。(じっくり読みこんでからの訪問を強く推奨します)
下画像はスマホ画面をキャプチャ(埋め込みができなかった為、HPの雰囲気をお伝えします)
地図も貼っておきます。
このシリーズを最初から
-
前の記事
トヨタ産業技術記念館を訪ねる(3) 2023.10.28
-
次の記事
今年も参加「OpenCAFE」2023 2023.11.11
コメントを書く