販促カタログを語る(5)90系レビン/FX後期~2
まだまだ深い「販促カタログ」の世界
当ブログでは、販促カタログとは、本カタログとは別に作成されたカタログを指しています。
今回は、レビン/FXの後期版の続きです!
前回の記事はコチラ
平成元年の、昂ぶった感じ。
広告代理店勤務のトオル君が、交際相手の麗子さんと後輩カップルを連れてレビンとFXの試乗レポートをするという内容なのですが…
前回のブログでは、銀座のパーキングから出発するところまで紹介しました。
銀座から首都高速に上がるのに霞が関までは一般道を利用している(一応直近にランプはあるはずですけどネ)
トレンディドラマと異なるのは、クルマというかスペックの描写が細かい点です。
このあたりは購入層がクルマ好きであることを意識しているんだなと想像できます。
また、組み合わせがATのレビンAPEXとMTのFX-GTですね。
トヨタとしては、レビンはATのAPEXが最量販グレードと考えていたのでしょうか。レビンのGT-Zを(MTしかない)FXのATと合わせる手もあったかと思いますが…
レビンのGT-Zは指名買いされるグレードだったのかもしれないな、と考えてしまいます。
2台は(まだ池尻にジャンクションができるずっと前の)首都高3号線から、東名高速に入ります。目指す先は…
結局、そこに行ってしまう
東名高速を下った時点で、何となく想像はつくかもしれないのですが、2台の目指す先は「箱根峠」です。
メーカーというか、(登場人物ではない実際の)広告代理店?が、当時のクルマ文化を知っているというのはなかなか面白いなと思います。(当時の様子は後で補足しますね)
どうやら、御殿場で降りて乙女峠経由(関東以外の人ごめんなさい)で箱根に裏から入り、宮ノ下の交差点から箱根の山に登ったようですね。
ツッコミどころは多少ありますが、(深夜0時を回ってオシャレなカフェが開いているのかどうかなど)なかなか興味深い内容だなと感じます。
90年代初めころは、こういったメカニカルな部分の解説が好まれている部分があり、また夜の山道で鵜ドライブを楽しむ…というか、もう少し頑張った運転をする若い子(表現!)が結構居ました。
実際、1989年頃だとまだ所謂ドリフトブームが起こる前でした。
免許を取る前のわたしが、高校時代に父親に箱根の入浴温泉に連れて行ってもらった頃も、日の暮れた帰り道、黄色いヘッドランプの元気のいいクルマをよく見かけたものです。
レビン・FXの購買層をよく知っているなと感じました。(しかもこれディーラーで配ってるんですよね)
実際の道中をイメージする(関東圏以外の人ごめんなさい)
この中で語られているのが、御殿場から国道138号を使って箱根の山を駆け上り、途中で宮ノ下の交差点からルート1へ。という部分です。
最初は、国道138号線から宮ノ下経由で、そのまま箱根を下って帰路についたと思っていましたが、その他の描写と合わないことに気づきました。
恐らくは宮ノ下の交差点(箱根駅伝でも出てくる)から芦ノ湖方面に行って、結構走り回ったのかな?と思いました。
まあその辺りはご想像の中で…ということなのだと思いますが、確かにドライブをする(運転を楽しむ、という意味で)にはバリエーションに富んだ道が存在します。
例えば箱根神社まで行かないで、芦ノ湖に沿っている県道は、適度なアップダウンあり、右左にコーナーありの運転には面白い道ですし、この道を使えば仙石原のススキ群生地を横目に、138号に戻ってくることもできるんです。
途中に、(現在はわからないですが)夜間でも停めることのできる駐車場もあり、仮眠をとるにもうってつけ。
恐らく走るのが楽しくてあちこち走って、眠くなったからちょっと寝て起きたら明け方だった…みたいな、のびのびした光景をイメージしてしまいます。
アツかった、1989年。
わたしが免許を取得したのは平成4年の頃でしたので、この文章をリアルに読んでいた頃は所謂無免キッズでした。でも、当時の20代前半の人達が持っていた熱量、時代感を感じると、当時の大人たちはいい夢を与えてくれていたな、と感じます。
トオル君や麗子さんは私の先輩世代。
(実在するなら)平成元年当時、25歳くらいかな。そうすると今は…
あの頃、高校生の私が見ていた世の中はキラキラしてました。実際、社会に出る頃にはすっかり氷河期になっていましたが…
当時の昂ぶりや、空気感は、わたしも今でも味わえたらいいなと思ってしまいます。
※だからといって峠を攻めてはダメですよ!!
このシリーズを最初から
販促カタログについてはコチラ
-
前の記事
販促カタログを語る(4)90系レビン/FX後期~1 2023.07.29
-
次の記事
1989年の東京モーターショー マツダ編(1) 2023.08.20
コメントを書く