販促カタログを語る(1)92レビン前期
味わい深い「販促カタログ」の世界
家の中を捜索していたら、懐かしいものを見つけました。あの頃の世界がそこにはあります。
本カタログと販促カタログ
そもそも、「販促カタログ」という言葉が合っているかわからないんです。カタログ自体が販促目的ですし、じゃあ配布目的のチラシとかどうなるの?って突っ込みを自分で入れたくもなるし…
ですが、ここでは勝手に、「本カタログ以外でカタログ的要素を持った、簡易的なカタログ」としてみます。(定義は後で変更するかもしれないですが)
80年代~90年代のディーラーにて
その頃わたしは中高生(歳がばれる)。当時からクルマが好きな少年は、展示車を見ては大はしゃぎ、カタログを見ては大はしゃぎ。ディーラーのセールスさんにとても可愛がってもらっていました。
スーツをびしっと来た、今思うと少年隊の東山さんにちょっと似ていたセールスさん、そのお店にいたのは数年でしたが、そんなわたしにとてもやさしくしてくれました。
本カタログはもちろん、時期的に発行されている販促カタログをいくつも見せていただき、よく頂いてきたものです。
免許もない、クルマを動かすこともできない、空想しかできない多感な少年には、とても魅力的な冊子。それが「販促カタログ」でした。
配布されていたものは
現在は、販売チャネルがどんどん統一化されていますが、この頃はディーラーも種類が多かったです。
この頃は、わたしの家でカローラ系のクルマに乗っていたこともあり、カローラ店のディーラーさんに点検、車検などでよくお邪魔していました。
わたしがお邪魔していたカローラ店さんでは、大きく分けて2種類の定期発行販促カタログがありました。
ひとつは、発表直後のクルマをビジュアルメインで取り上げた「デビュー」(DE BUT)。もうひとつは、解説や開発者のコメントなどを載せている「モーターエイジ」(MOTOR AGE)。
今のようなWEBでの紹介がまだない時代、二つの切り口で様々な層に浸透させるという事だったのかなと想像します。
今回、紹介するのは
前述の「デビュー」です。これ、写真だけでなく(ほかの車種はどうだったかは不明ですが)ドラマ仕立てのエピソードが、時代を映していてとても素敵なんです。
わたしが持っているものは、わたしに縁があるレビン系になってしまいますが、今回はこれを紹介してゆきたいと思います。
92レビン前期型(1987年)表紙
「より美しく、さらにエレガントに変身した新レビン。スーパーチャージャーやハイメカエンジンも搭載して、注目を浴びての登場です。これからもカローラ店をよろしく。」
最初の見開き(2-3ページ目)
左の下に書かれているものは、カタログから受け継がれている文章です。右の囲みの中にある文章は、この販促カタログのために作成されたものだと思います。
で、右側ですが…
内容は、画像で見ていただくとして。。。どんどんいきますね。
写真と、枠囲いされていない文章はカタログからと思いますが(文脈を変えずに一部編集しているようです)、ストーリーはこの販促カタログ独自のものだと思います。
久し振りに読んでみて、92前期レビンのキャッチコピー「ナイトのように、レビンのように。」に沿った内容。今でいうところのスピンオフ的な要素なのでしょうか。
トレンディドラマを下敷きにしてそれ風の展開になっています。
当時の流行もさりげなく散りばめられています。ロールプレイング・ビリヤード…
80年代の息遣い
DVDになっていたんですね。とはいえ価格が…わたしは、録画したものは持っています。
当時中学生だったわたしも、トレンディドラマはよく見ていました。フジテレビだと「月9」と言われる時間帯ですね。
「君が嘘をついた」というトレンディドラマはよく覚えています。
俳優陣は(敬称略)三上博史・布施博・大江千里・麻生祐未・鈴木保奈美・工藤静香というまさにそれなメンバー。
出てくるクルマも、20ソアラ、71マークⅡ(何故か4気筒モデル)、そして赤いレビン(これも何故かAE91)とスポンサーであったトヨタ大集合といった風情です。
当時の購買層(わたしより20年ほど先輩かな?)に、クルマ・遊び・恋愛・ちょっと仕事などを意識させていたものと思います。考えてみれば、確かにトヨタは、トレンディドラマを宣伝に利用するのは得意なはずですね。
これ、反対面は90系FXの紹介になっています。こちらは、次回のブログに載せますね。
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