Nostalgic2Days 2025(1)

毎年2月頃開催される、ノスタルジック2デイズ(以下NOS2Days)。今年も見学してまいりました。
今年も、色々な方とお話が出来てとても有意義な一日を過ごしました。
前回のブログ↓
ブースさん訪問記
今回から、主にわたしがお話を聞かせて頂いたブースさんを紹介させていただきます。
※本記事を含む本シリーズの記事では、「企業の取り組み」の紹介をしています。これは「管理者の個人的な興味」にて掲載を行っています(「広告」ではありません)。
また該当企業様を紹介する事に関しては、承諾を頂いておりますことを申し添えておきます。
過去に見学したNOS2Daysの記事
ここ数年、わたしも毎回見学に訪問しています。各記事は、↓から。
2023年に見学に訪れた時のお話
2024年に見学に訪れた時のお話
今回以降、「ちょっと古いクルマの維持」に話を寄せて、色々とブースでお話を聞かせて頂いた企業さんを紹介いたします。
会場入り

昨今、ちょっと古いクルマの人気が上がっている事もあり、このイベントの盛り上がりもなかなかなもの。特に、入場開始直後の10時過ぎは結構な賑わいです。
そんな中、まずはいつもお話を聞かせて頂いているあのブースを目指します。
「トヨタモビリティ神奈川」様のブースにて
今年は、V8救急車の展示でも注目を集めている「トヨタモビリティ神奈川」様。このブース内で、自社の取り組みを展示されているのが「TOKYO HOKUTO」様です。
こちらの記事に詳細が載っています。
企業様のリンクはコチラ
2023年のNOS2デイズで、展示を見ていた際にお声掛けを頂き、そこから情報交換を進めさせていただいています。
社長様の「部品が出なくて困っている人達の助けになれば」というお話に共感して、以降、情報交換をさせて頂いています。
このブログによくお越しいただく方(そんなにはいないかもしれないですが…)は、度々取り上げているところを見て頂いてるかと思います。
「復刻.jp」様の3Dスキャン技術
当ブログでも、3Dスキャンを行い現物から復刻することが可能。という事を紹介させていただきましたが、実はというか「ほかにも得意な分野」というのがあるそうで。
わたしも今まで把握していたのは、3Dスキャナーを使用して現物パーツを立体スキャン。
右パーツから反転させて左パーツを作る、破損個所はデータ上で補完する、などして、それをアウトプットする。
3Dプリンターでワンオフ、データから型を生成して樹脂部品を複数生産、データをもとにした切削加工などで「この部品があれば直るのに」というものを解決してゆく、という流れです。

今回の展示物は、それだけではありませんでした。
基盤系の部品、壊れませんか?
わたしも、昨年、一昨年と見舞われた「メーター故障」。
コレは2023年に「180SXのメーターが壊れた」際の、対応をまとめた記事です。

コチラはまだ記事にしていないと思いますが、2024年年末に発覚した「カプチーノのメーターの狂い」のお話です。
実測度より高速域で20キロほど低く表示される。もともとは、加速が悪くなったと感じて原因を探っていたところ、実はメーターが狂っていた…というオチでした。
コチラは一応解決しています。
直接の原因は、写真の一番右側のコンデンサ(青い奴)が劣化してしまったことにありますが、そもそもクルマのメーターの劣化は、こういう原因だけではなく。
先ほどの180SXのメーター故障では、「水温計が動かない」「オドメーターが薄くなって読みにくい」といった現象が起きていました。
メーター故障の原因を探るのはなかなか骨が折れる作業でもあります。

カプチーノのコンデンサ劣化のように症例が集まっているものは、検索で「とりあえず」の原因を直しに行くことはできますが、火種はほかにもあるのではないか…という事です。
当たり前のように使用されている基板。当然ではありますが、基板も、劣化してゆくのです。
復刻.jp様の展示物
今回、復刻.jp様のブースで展示されているものは

実車から外した、メーターやエアコンパネル。実際に、どういう事になっているかが判ると思います。
細かく見てゆきます。

ちょっと古いクルマにお乗りの方で、メーターを外した事のある方だと、「何でこのビスはこんなに錆びてるんだ」と、疑問に感じる事も多いかと思います。
コレは、初代アリストのメーターパネル裏側ですが、このクルマは雨漏りや水没をしたわけではなく、普通に使用されていただけ、だそうです。
それでもこんなに錆びてしまうんですね。
同じメーターなのですが、コレはハーネスが刺さる部分です。見ての通り、基板の接点が錆びています。
アリストは「高級車」、それでもこんなことが起こる。
原因は、車内の温度変化による結露などだそうです。
クルマの室内って、かなり過酷な環境だそうで。


高温時は50度を超え、エアコンで一気に冷やす。寒冷時は0度を下回り、そしてヒーターで一気に温める。都度、結露で水分が…
こんな事の繰り返しが、じわじわと基板を痛めてゆき、その劣化の進行がある日「症状として」出てしまう。
このアリストのメーターも「作動しなくなった」とのことでした。そして、もうメーカーから部品は出ない。
復刻.jp様の「本業」
わたしもこの日初めて知ったのですが(スミマセン…)、復刻.jp様(TOKYO HOKUTO 様)の本業のひとつは「電子機器等の設計開発・電子基板の組立・修理」なので、コレをクルマの基板補修に活かせれば。という事でした。

社長様のご説明の中で、「例えばコンデンサの交換等、対症療法はいわば延命処置。全体にチェックを掛けて、不具合のある所を直す修理もできるし、延命処置も可能」との事でした。
勿論、動かなくなったものが動くようになればそれでいったんは目的達成ですが、その部品の「信頼性」は担保できない。だから「チェックが必要」ですし、それが求められるという事です。
そしてコレが「以下の話」に繋がります。

「信頼性」の意味
復刻.jp様(TOKYO HOKUTO様)は「トヨタモビリティ神奈川」様のブースで出展されています。
このサービスは、「トヨタモビリティ神奈川」様経由でも提供されていて、復刻.jp様直接の対応も可能とのことです。

ディーラー様レベルで提供できることの意味。

わたしが日産車でお付き合いのあるディーラー様とは、「自分で手を付けたところはコチラの責任」という事を確認しています。
ディーラー様としては「(信頼性の意味で)自社では手配できない」モノは、わたしの判断でわたしが手配する。
万一の際、再作業で工賃が発生するものは「その工賃がどちら持ちか」という事も確認しています。
ゆえに、「ディーラー様レベルで提供できる」事の意味、ことに「信頼性」について認識共有ができる意味は、大きいと思います。
それは、「イベントやネット等で検索して何とかして修理方法を模索する」ようなマニアでない、いい意味で「普通の」自分の乗っているクルマがスキで、いつまでも維持してゆきたいと思っている人達にとって心強い事になる。
そう思っています。

そうなったらいいな
ここからは、わたしの思いみたいなものを。

わたし含め、クルマがスキでスキで堪らない
(このブログに訪問頂いてる皆さんもそうですよね)
方は、ディーラーさんだけが選択肢ではない。
でも例えば、「家族から思い出の詰まったクルマを引き継いだ」方が「思い出を大事にしたい」けど、相談する所が判らない…
そういった時、やはりディーラーさんに行くでしょうし、そこで「無理」と言われてしまえば…
なので、ディーラーさんで相談できる範囲が広がる事、ことに「ちょっと古いクルマの維持」について、選択肢や可能性が広がる事は、
そのクルマに乗り続けている方の「思い」を叶えてゆくことになると思います。
わたしの周囲でも、ディーラーさんでお話を聞いていても、残念だけどそのクルマを諦めざるを得ない。そういった話を聞く機会も少なからず、あります。

わたし自身が



わたしがこのクルマ達を頑張って維持している理由の一つは、そういった今までの思い出や思い達があるからかもしれません。
特に、AE92レビンは父親のクルマを引き継いでいるだけに、父親が愛したクルマはわたしの手でしっかりと守ってやりたい。こういう風に思っています。
そのために、わたしが集められる情報は、思いを理解して頂いている方々と共有してゆきたい。
そのことが、誰かの思い出や思いを守る、繋げる事の役に立つといいなと思っています。
次回に続きます
今回は柄にもなく、わたしの思いなどを書いてしまいました。
わたしがこのイベントを訪問している目的の大きな一つが
「ちょっと古いクルマの維持に役立つ情報」の収集なので、次回以降も「ちょっと古いクルマを維持する為のお役立ち情報」に話を寄せて、進めてゆきたいと思います。お楽しみに!
復刻.jp様(TOKYO HOKUTO様) 今回もありがとうございました!!
このシリーズを最初から
-
前の記事
Nostalgic2Days 2025(序) 2025.02.24
-
次の記事
Nostalgic2Days 2025(2) 2025.03.08
コメントを書く